POLICY
指導方針・安全管理・ハラスメント防止
団体指導において、技術指導と同じく重視する基本方針を整理しています。
STANCE
基本姿勢
松慶弓研は、中高生年齢の被指導者に対して、単なる射技指導ではなく、 学校教育や人間形成の一端を担う意識を持って指導に臨みます。
学校教育は本来、知識や技能だけを扱うものではなく、人間形成を含む全人教育として行われるものです。 部活動の場における弓道も、技術の習得だけでなく、勝負に向き合う姿勢、安全への責任、他者との関係性を学ぶ場になり得ます。
働き方改革や部活動改革の流れの中で、部活動や専門的指導の一部に外部指導者を活用する場面は増えています。 そのとき、外部指導者は単なる習い事の講師や技術指導者としてだけ振る舞えばよいわけではありません。
松慶弓研は、学校教育の場に入る以上、射技の向上だけでなく、生徒が勝負、責任、安全、他者との関係に向き合う過程まで含めて支える必要があると考えています。 団体指導では、その一端を担うという矜持を持って指導に臨みます。
弓道の場では、勝負に向き合う経験と、自分自身の成長を確認する視点の両方が必要だと考えています。 この考え方については、後半の「勝負と成長の両方を扱う」で整理します。
SAFETY
安全管理は指導以前の前提
弓道の指導では、技術を伝える前に、安全に練習できる状態を整える必要があります。 安全管理が曖昧なままでは、射技指導の内容がどれほど高度であっても、団体指導として成立しません。
安全管理は、単に「気をつける」という精神論だけでは不十分です。 人が道具や設備をどう扱うか、人が人にどのような負荷をかけるか、道具や設備の状態が射手にどのような影響を与えるかを分けて確認する必要があります。
実際の運用は、会場、人数、練習内容、団体側の体制によって変わります。 そのため、具体的な確認事項は団体側と相談しながら整理し、指導内容に入る前の前提として扱います。
ヒト→モノ:弓具・設備を守る
弓具や道場設備を正しく扱うことを確認します。扱いが雑になれば、矢が曲がる、弽が傷む、弓や道場設備を損なうなど、練習環境を保ちにくくなる可能性があります。
ヒト→ヒト:人が人を傷つけない
指導者や周囲の人が、被指導者を傷つけないことを重視します。無理な引き方や、体格・筋力に合わない課題を求めることは、身体的な負担につながる可能性があります。
モノ→ヒト:弓具が身体に合っているかを見る
弓の長さや強さ、弽や矢の状態が射手に合っているかを確認します。弓具の状態や選定が合わない場合、不自然な姿勢や窮屈な引き方につながる可能性があります。
HARASSMENT
非対称な関係を前提にする
指導者と被指導者の間には、経験、年齢、立場の差があります。 団体指導では、その非対称性を前提に、指導者側が言葉や距離感、要求水準を慎重に扱う必要があります。
暴力、暴言、威圧、侮辱、人格攻撃、過度な要求、放置、私的領域への過度な介入は避けます。 また、公的なハラスメント防止の考え方も踏まえ、指導の適正な範囲を超えない関わり方を重視します。
これは、教育的立場から必要な注意や厳しさをすべて否定するものではありません。 安全意識、練習への向き合い方、団体内の規律については、相手が受け取れる形で具体的に伝えることを大切にします。
LOAD
指導負荷を調整する
指導では、正しい内容を伝えることだけでなく、被指導者が受け取れる量と段階を見極めることが重要です。 ティーチングでは、情報量と難易度を調整し、今扱うべき課題を絞ります。
コーチングでは、問いかけや内省を求める場面が増えます。 そのため、精神的に高度な要求をしすぎていないかを観察し、指導者の理想や熱量を一方的に押しつけないようにします。
TRUST
信頼関係と境界線
コーチングには信頼関係が必要です。 威圧によって従わせるのではなく、安心感、笑顔、対話を通じて、質問や相談ができる関係をつくることを重視します。
一方で、過度に馴れ合うことは避けます。 指導者は、親しみやすさと指導上の境界線を混同せず、団体の教育的な場にふさわしい距離感を保ちます。
BOUNDARY
未成年との境界線
未成年・生徒との関係では、大人である指導者側が明確な境界線を守る責任を持ちます。 生徒側から好意や依存が生じた場合でも、指導者側が指導関係の範囲を説明し、私的・性的な関係に持ち込まないことを重視します。
指導者は、子どもや未成年の未熟さ、依存心、評価されたい気持ちに付け込んではなりません。 真面目に指導に臨む場では、相手を異性関係として見る必要はなく、指導者としての責任ある距離を保ちます。
BALANCE
勝負と成長の両方を扱う
絶対評価には、他者との比較だけでは見えにくい成長を拾える意味があります。 昨日よりも射が安定したこと、怖さを乗り越えたこと、自分の課題を言語化できたことも、教育上の大切な成果です。
すべての学びが、試合結果や順位だけで測れるわけではありません。 個人の中で何が変わったのか、どのように考えられるようになったのかを見取ることは、弓道を継続して学ぶうえで重要です。
団体活動では、試合や選考のように相対評価で戦う場面があります。 また、受験、仕事、社会的評価の多くも、他者との比較や競争から切り離せません。 その経験を避けず、勝負の論理に向き合うことは、社会に出る前の大切な学びにもなります。
一方で、相対評価だけに寄れば、結果が出た人だけが評価され、過程や成長が見えにくくなります。 逆に、絶対評価だけに寄りすぎれば、現実の勝負や選考に直面したときに、比較されることへの耐性を育てにくくなる場合があります。
同時に、結果主義や勝利至上主義に偏りすぎないことも大切です。 松慶弓研では、相対評価の中で戦う経験と、絶対評価による成長確認の両方を扱い、勝負と成長を分けずに見ていきます。
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